中部経済新聞 2016年9月23日
中部経済新聞 9月23日号
中部経済新聞2016年9月23日号に『アタッチメント・ベアー』が紹介されました。
ハッピーチャイルド 知育玩具「アタッチメント・ベアー」
ハッピーチャイルド(名古屋市中区)は、 知育玩具・教育玩具・教材の企画・開発、講座運営、知育玩具開発コンサルタント事業を展開している。 ヒット商品の知育玩具「アタッチメント・ベアー」は、もとになった商品展開の失敗から脱却するために開発したものだった。
着替えを練習
「アタッチメント・ベアー」は、遊びながら学べる知育玩具。ウインドプレーカー、ジーンズのズボン、シャツ、靴を身につけ、リュックを背負っているクマのぬいぐるみだ。これらは着脱でき、タイプの違うボタンや太さの違うヒモ、 チャックなどを外して脱がせることができる。
ボタンを外す、付けるなどの体験を試行錯誤しながら繰り返すことで「1人で着替え」ができるようになる。日常の稽古として服を着たり、脱いだりを練習するぬいぐるみだ。同様の玩具が欧米にあり、もともと輸入販売していた。売れ行きも良かった。ただ定期的にモデルチェンジがあったり、生産中止になり、商品確保が難しかった。同一商品が入手できなくなると、同様な別の商品を探さなければいけなかった。
輸入品で同一の商品を販売し続けることができないことが、失敗だったと気がついた。そこで自社で作ろうと決心。子どもの教育に関してノウハウを持っているので、商品の輸入をやめ、着替え練習のできるオリジナル商品を作る ことにした。
教材として展開
布製品を作るのは初めてではなかったが、ぬいぐるみのような立体の布製品は初めてで、完成品にたどり着くまでに苦労した。特に顔の部分が難しかった。縫製を安定させるまでに時間がかかった。
また輸入品ではボタンのタイプも1種類だけで、着せ方、脱がせ方もシンプルだった。オリジナルを作るにあたり、さまざまな難易度の仕掛けを施し、ぬいぐるみをおんぶできる「おんぶひも」もセット。指先の細かい作業を練習でき、情緒的な発達に影響を与えるぬいぐるみにした。2013年にようやく完成した。
最初は着替えぬいぐるみの輸入をやめて4年程度経っていたこともあり、思ったように売れなかった。そこで”知育玩具”ではなく”教材” として展開。「こんなことが学べる」とアピールした。これが注目されて商品の良さが伝わり、ヒットにつながった。