その1:つらい、しんどい、大変と思っている子育てが10倍楽になる秘訣
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つらい、しんどい、大変と思っている子育てが10倍楽になる秘訣
「楽しむ子育て」において、まず大事なのは、「夫婦ふたりでいっしょに取り組む」姿勢です。
「な~んだ、そんなことあたりまえじゃない」とあなたは思うかも知れませんね。でも、意外と多くの家庭でネックとなっているのは、「父親の育児参加度の低さ」なんですよ。
育児は、お父さんとお母さんが、2人で取り組めば、不安やストレスは1/10になります。逆に育児の幸せは、2人でやれば10倍になるんです。これ、わかっているようで、意外と多くの人が実践できずにいるんです。
なぜでしょうか?お父さんだって、子どもができて、最高にうれしいはずなのに。
確かに、赤ちゃんが生まれてすぐは、お父さんの気持ちも、最高潮に盛り上がっていますが、1ヶ月も経つと、いつの間にか「育児はお母さんの役割」となってしまう家庭が、意外と多いんです。
楽しむ子育てを実践するためには、お父さんの育児参加、それも積極的な育児参加が必要不可欠です。
いえね、意外と簡単なことなんですよ、実際は。お父さんはただ、「子育てにどう関わればいいか、自分に何ができるのか」それがわからなくて、お母さん任せにしてるだけなんです。だから、それを教えてあげればいいだけなんです。
ここでは、どうやって、お父さんを育児に巻き込むかについて、お話します。これについては、ボク自身が実際に経験し、悩んできたことだから、よくわかるんです。妻にはわからない、男の心理をお教えします!
ズバリ言います。
「夫の育児参加度」は、赤ちゃんが生まれてから3ヶ月の関わり方で、決まります。
赤ちゃんが生まれて3ヶ月までに、「育児の楽しさ、子育てから得られる幸せ」を実感させることができなければ、夫の育児参加は、かなり難しくなります。一人目のときに手遅れでも、二人目が生まれたときに、3ヶ月以内に「育児の楽しさ、子育てから得られる幸せ」を感じることができたお父さんは、その後も継続的に育児に参加していきます。
お父さんの人生の中で「子育て」が、とても重要なものになると、お父さんは、赤ちゃんともっともっと深い結びつきを持とうと努力するようになります。お母さんがやるように、「子どもと対話しながら遊ぶ」ことにも挑戦し始めます。
でも、お父さん(男親)は、お母さんのようにうまく子どもと対話することが出来ません。これは仕方のないことなんです。赤ちゃんと対話する能力って、本来は母性の領域ですから、お父さんは不得手なんです。でも、お父さんが上手に赤ちゃんと対話しながら遊ぶ方法があるんです。
ボクは、かなりの子ども好きですし、近所のお母さん方からも「さすがおもちゃ屋さん、子どもと遊ぶのが上手ね」と言われます・・・が、それでも実際には、お母さんがたには、到底かなわないと思っています。ただひとつ、ボクは子どもの「遊び」に関わるコツを身につけています。だから「遊び上手」に見えるんです。
このコツは、お母さんには、なかなかわからないんです。だって、お母さんは本能的に赤ちゃんと対話できるんですもん。だから、赤ちゃんと遊ぶときも、自然と「対話」しながら遊べるんです。でも、なぜできるかは、わからないんですね。なんせ本能的に備わった能力ですから。
男親であり、乳幼児期の子育てを妻と同じだけやってきたボクは、「子どもと対話しながら遊ぶ」ために男親になにが必要かがわかります。それは「ネタ」です。ネタというのは、つまり、赤ちゃんに話しかけ、赤ちゃんの反応を得るための題材であり、自らを「赤ちゃんモード」にするためのスイッチでもあります。
それは、赤ちゃんの興味を引くものであり、そして、きわめてわかりやすいものである必要があります。その代表選手として、廣島 大三が使っていたのが「布製プレイマット一体型プレイジム」や「5感刺激おもちゃ」、「しかけつきの布絵本」です。
こうした「おもちゃ」を手にすると、声も自然と1オクターブ高くなり、「~でちゅよ」などの赤ちゃん言葉も恥ずかしくなくなるものなのです。そういうものがないと、できないんです。男親というのはそういうものです。
そして、こうしたおもちゃを手にして、または、プレイマットに赤ちゃんといっしょに寝そべって、「対話」を始めるわけです。
赤ちゃんの気をひく魔法の言葉を使って・・・
「○○ちゃん(くん)、ほ~ら見てごらん!」(この言葉は、ぼくの経験上、かなり有効ですよ。
そう言って気を引いたら、あとは、「おサルさんだねえ」「ピコピコ音が鳴るよ」など、おもちゃをネタに話しかけるだけです。
こうした遊び方をすると、赤ちゃんは間違いなく反応してくれます。赤ちゃんが反応してくれること、特に「自分に笑いかけてくれること」は、お母さんだけじゃなく、お父さんにとっても、この上なくうれしいことです。「赤ちゃんが生まれてきてくれて、本当に幸せだ」と感じるはずです。
それによって、お父さんの「赤ちゃんへの関心」や「愛着」は、格段に上昇します。そうして、ほんの少しの時間でも、毎日でなくても、親密に接することで、お父さんは、赤ちゃんの成長を常に感じながら、赤ちゃんへの愛情と関心を深めてゆきます。
赤ちゃんも、楽しい「対話」と共に遊んでくれるお父さんに対して、「対話上手な」お母さんとおなじくらい「親しみ」をもち、「愛着」が育まれます。
こうした関係を「アタッチメント(愛着関係)」と呼び、アタッチメントを育む子育てを専門用語で「アタッチメント・ペアレンティング」と言います。
アタッチメント・ペアレンティングについては、次章で説明いたします。
こうして、お母さんはもちろん、お父さんも、赤ちゃんと「対話」を作りながら遊びにかかわり、赤ちゃんを「遊ばせておく」のではなく、「いっしょに遊ぶ」ことが、赤ちゃんの楽しみであり、それこそが、「遊びを通して発達を促す」原動力となるのです。
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